不動産の購入には、まとまった資金が必要なので住宅ローンを組む方が多くいます。
一方で、資金を用意することができれば、現金一括で購入するという選択肢を持つことができます。
この方法をあえて選ぶ方がいます。
なぜなら、ローンには利息や手数料がかかるからです。
今回は、不動産を一括購入する場合のメリットや注意点についてをまとめてみました。
不動産を一括購入するメリットについて
この方法の最大のメリットは、金利負担、融資手数料、団信保険料などの諸費用が発生しないので、住宅購入にかかる総支払額が抑えられるということです。
たとえば、数千万円を35年ローンで返済する場合を考えると、金利の総額は数百万円になります。
これを節約することができるのが一括購入の大きな魅力です。
そして、現金一括で支払うことにより、値引き交渉が成立する可能性も高くなります。
また、借入れをしないのでローンの手続きや審査を省けるなどのメリットもあります。
不動産を一括購入する際の注意点について
住宅を一括購入する場合に気をつけなければならないことは、住宅ローン控除が受けられないということです。
住宅ローン控除は、借入れ残高の1％が所得税や住民税から控除されるというもので、住宅ローンを組んだ方のみに適応される制度になります。
また、将来を十分に見据えることなく、住宅購入に手元資金を使い切ってしまうのも注意点の一つです。
一括購入を検討する際には、購入後の生活や万が一に備えた資金の確保についてもきちんと考える必要があります。
購入後生活に困り、借金をしなければならない状況に陥ったという話を耳にすることがあります。
住宅ローンは、ほかのローンに比べて金利が低く設定されています。
そのため、生活苦を理由に借金をするくらいなら、最初から住宅ローンを選択するほうが賢明でしょう。
不動産の一括購入にかかる費用や流れについて
ここでは、住宅を一括購入する際に必要となる諸費用についてをご説明します。
まず、購入したい不動産が決まったら、その土地や建物の持ち主と売買契約を交わします。
この契約が成立するのと同時に、購入を仲介した不動産業者に仲介手数料を支払う義務が発生します。
これは、法律で上限額が定められており、事前に業者から提示されている金額を支払う必要があります。
その後、手付金を売主に支払う流れになります。
手付金とは、売買契約が成立したことを示すためのもので、現金で売主に渡すことが慣例となっています。
また、不動産を購入すると登記の手続きが必要になるので登記費用の準備も忘れてはいけません。
これは自分でも申請できますが、複雑なことから司法書士に依頼する方も多く、その場合には報酬の支払が生じます。
そして、登録手続きには登録免許税がかかります。
まとめ
不動産の購入には一括購入と住宅ローンを組む方法が選べます。
金利の面を考えると、前者のほうが魅力的に見えますが、税金の控除を受けることができないというデメリットもあります。
しかし、購入後の生活に差し障りのないよう計画的に住宅の一括購入ができれば、ローン返済の重荷を感じることなくこれからを過ごすことができます。
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